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荒井前総理秘書官の差別発言についての衆議院予算委員会での質疑

 みなさんこんにちは、立憲民主党の衆議院議員(東京9区・東京都練馬区西部選出)の山岸一生です。

目次

山岸一生が問う荒井前総理秘書官の差別発言

 昨日、2月6日に私、山岸一生は、衆議院予算委員会で質問にたちました。

 私、山岸一生が昨日の衆議院予算委員会の質疑でただしたのは、荒井前総理秘書官の差別発言についてです。

 この私、山岸一生の衆議院予算委員会での質疑に大きな反響をいただいています。

 国会論戦にご関心を持っていただき、また、山岸一生事務所や街かどでお声をお寄せいただき、ありがとうございます。

 今国会の一つのターニングポイントとなる質疑でしたので、整理して報告します。

質疑のポイント

 私、山岸一生の質疑は、大きく分けてポイントが二つありました。

  1. 岸田政権は、荒井秘書官発言の「何が、政権の姿勢と相いれない」と判断したのか。
  2. 岸田総理の「(同性婚で)社会が変わってしまう」との答弁は、誰の言葉によるものか。

岸田政権は、荒井秘書官発言の「何が、政権の姿勢と相いれない」と判断したのか。

 まず一点目、岸田政権は、荒井秘書官発言の「何が、政権の姿勢と相いれない」と判断したのかについて。

 報道によると、荒井前秘書官は主に3点発言をしています。

※以下、議論のために性差別についての文章を記します。

 ご覧になりたくない方は、次の見出しまで飛ばしてください。

 また、性差別の文章を読むのが辛い方も次の見出しまで飛ばしてください。

 荒井前秘書官はの発言は主に3点です。

  1. 性的少数者が隣に住んでいるのも嫌だ。
  2. ほかの総理秘書官も同じ考えだ。
  3. 同性婚を認めたら国を捨てる人が出る。

 この3点には、それぞれ別個の意味合いがあります。

 1は荒井氏個人の好悪の感情です。

 2は岸田官邸の本音・体質です。

 3は社会認識・政策評価です。

 このように荒井前秘書官の発言は分類、整理できます。

 私、山岸一生はまず、議論の正確を期すために、1,2,3の「どれが政府方針と相いれないのか」確認をしました。

 松野官房長官は、この3点を列挙したうえで「これらの発言は、不当な差別と受け止められても仕方がないものであり、政府の方針と全く相いれず、言語道断です。」と厳しく批判しました。

 さらに松野官房長官からは、「1.性的少数者が隣に住んでいるのも嫌だ。」と「3.同性婚を認めたら国を捨てる人が出る。」は「不当な差別にとられる可能性が高い」、「2.ほかの総理秘書官も同じ考え(性的少数者が隣に住んでいるのも嫌)だ。」は「全く根拠のないもの」という答弁がなされました。

 つまり、松野官房長官の答弁は、「1.性的少数者が隣に住んでいるのも嫌だ。」と「3.同性婚を認めたら国を捨てる人が出る。」は差別発言、「2.ほかの総理秘書官も同じ考え(性的少数者が隣に住んでいるのも嫌)だ。」は事実誤認という整理です。

 これにより、「3.同性婚を認めたら国を捨てる人が出る。」のような社会認識は、岸田政権は取らない、ということが明らかになりました。

 つまり、いまだに時折なされることがある「同性婚で社会は滅びる」「同性婚で日本が壊れる」といった乱暴な考え方は、岸田政権は認めない、ということです。

 この点が確認できたことは、残念な出来事の中で、一つの成果でした。

 しかし、であればこそ、新しい疑問が出てくるのです。

岸田総理の「(同性婚で)社会が変わってしまう」との答弁は、誰の言葉によるものか。

 「いや、でも、岸田総理の『(同性婚で)社会が変わってしまう』もほとんど似た趣旨、同根じゃない?あっちはだめでこっちはよい、とはならないのではないか?誰がこの答弁を作ったのか?」ということです。

 そこで二点目の、岸田総理の「(同性婚で)社会が変わってしまう」との答弁は、誰の言葉によるものか、をただしました。

 私、山岸一生は、荒井秘書官(当時)が“自らのゆがんだ認識”により総理答弁をつくったのではないか、と推測していました。

 しかし、松野官房長官は、私、山岸一生に先立つ議員との質疑で「総理答弁の作成に、荒井秘書官(当時)は関与していない」と明快に否定しました。

 なので、私、山岸一生は続けて、この点を深掘りして聞いていきました。

 まず一般論として、総理答弁は、基本は各省庁(今回の場合は法務省)がつくります。

 そのうえで、最終的には総理と総理秘書官らを交えた勉強会で練り上げていきます。

 今回の岸田総理大臣の答弁について作成した場に荒井秘書官(当時)もいたはずですから、「関与していない」というのは不自然ではないか。

 すると、松野官房長官からは「答弁の土台、ベースは法務省の作成。土台をもとに官邸内で議論があるが、今回の(岸田総理の)答弁は、質疑者と質疑応答を繰り返す中で、(岸田総理から)発言があった」とのことば。

 歯切れの悪い答弁です。

 ですが、「荒井さんの作文ではなく、岸田総理が自分の言葉で言ったのです」という趣旨のようです。

 私、山岸一生はこの点を「詰めて」おきたかったので、法務省の局長に答弁を求めました。

 法務省の局長は当初は「答弁の作成過程の問題ですので差し控えたい」との答弁でしたが、ここで簡単に引き下がるわけにはいきません。

 私、山岸一生がさらに「官房長官が『土台を作ったのは法務省』と発言したので、その土台は何かとうかがっている」と食い下がると、今度はストレートな答えが返ってきました。

 「当初予定していた質問の準備としては、そこまで及んでいなかったと思います」

 つまり「同性婚を認めると社会が変わってしまう」というのは、荒井秘書官でも法務省でもなく、ほかならぬ岸田総理の考え方の発露以外の何物でもない、ということを明らかにすることができました。

岸田総理に

 やはり、岸田総理ご自身の口から、説明していただくよりないと思います。

 「同性婚で日本は壊れる!」式の考え方は、政権の姿勢は相いれないという。

 しかし総理自らが、そう取られても仕方のない答弁をされている。

 保守派に配慮して言葉が滑ったのであれば、その旨を明快におっしゃっていただき、修正をしていただきたいと思います。

山岸一生の思い

 質疑でも申し上げたように、私、山岸一生自身、41年間生きてきて、性的少数者にただの一度も偏見を持たなかったと言えば、決してそうではありません。

 ただ、私には一人の親友がいます。

 だいぶ前のことになりますが、彼から個人的に同性愛者であるとカミングアウトを受けました。

 少し驚きましたが、その後も私たち2人の友情に何の変りもありません。

 これからも末永く友人として、荒井秘書官の表現を前向きに借用するなら「心の隣人」として歩んでいきたいと思います。

 そして、彼が、異性愛者と同じように、パートナーと自然体で生きられる社会を、作りたいと思います。

 ですが、そうした個人的なきっかけがないなどの理由で、様々な感情をお持ちの方がいることも、よくわかります。

 私もかつてはそうだったから。

 だから、当事者の声を聴いて、ともに踏み出していただきたい。

 これは政府に対しても、国民、市民の皆さんにも同じようにお願いしたいと思います。

 質疑の最後、私は要望しました。

 当事者の声を聴いていただきたい、立憲民主党が取り組んできた「LGBT差別解消法」あるいは、せめて超党派で取り組んできて自民党だけが止めている「LGBT理解増進法」は、G7サミットまでに成立を目指してほしい。

 残念ながら明快な答弁はありませんでしたが、報道によると、その後、総理から進めるよう指示が出たとの話もあります。

 今回の荒井秘書官の発言は、日本の異質性を世界に発信してしまった、大変残念な出来事ではありましたが、これをきっかけに政治を前に進めていきたいと思います。

 質疑でもお話したように「社会が変わってしまう」のではなく、すでに社会は、世界は、「さまざまな多様性を認め合う」方向に大きく変わっています。

 変わっていないのは、日本の政治です。

 「同性婚を認めれば国を捨てる人が出る」のではなく、多様性を認めない社会であることが、日本を見捨てざるをえない若者を生み、世界中の有為な人材が日本を選んでくれない、日本の閉塞状況を招いているのです。

 私は、幅広いみなさんと日本を前に進めていきます。

 あなたの声をお寄せください。

 今日のブログの最後はあまりにも有名な演説を引用したいと思います。

 全文の書き起こしは、こちらのサイトでご覧いただけます

 それでは、東京都9区(練馬区西部)選出の衆議院議員、山岸一生でした。

 “Be ye not afraid.”

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