2019/06/03
立憲民主党から参院選に東京選挙区で挑戦する、山岸一生です。
三鷹市にある山本有三記念館にお邪魔してきました。
三鷹で学生時代を過ごし、三鷹が今現在の住まいでもある私、山岸一生ですが、初めての訪問です。
正直に申し上げて、記念館があること自体、知りませんでした。
先日お目にかかったジャーナリストの大先輩である毎日新聞の鈴木琢磨さんから、「三鷹に住んでいるなら一度は行きなさい。平和都市・三鷹の原点だよ。」と教えていただいて、早速、その翌日、足を運んでみることにしました。
三鷹駅から玉川上水沿いの遊歩道を気持ちよく歩くこと10分、上水沿いの雑木林の中に記念館はあります。
堂々とした大正期の洋館で、広大な敷地には竹林がしげり、市民の憩いの場となっていました。
館内には「路傍の石」などの著作で知られる山本有三の歩みのパネル展示や、原稿や作品が展示されていました。
運よく、週末に開かれるガイドツアーの時間だったため、お願いすることにしました。
品の良い年配の女性が、三鷹市の文化財にもなっている洋館の魅力や、有三の生い立ちなどについて教えてくださいました。
私は、有三の年表のなかにあるこんな項目に目を止めました。
「憲法の口語化を政府に進言」
ガイドの女性に尋ねてみると、有三は戦後すぐ、日本国憲法の制定にあたって文語体をやめて口語体とするように求めたのだそうです。
いかめしい文語体ではなく、誰もが平等に理解できる口語体にすることによって、民主化につなげる理想があったというのです。
平和で平等な社会を願った有三の、大きな業績です。
そのおかげで私たちは今、「日本国民は」から始まる、読みやすく親しみやすい日本国憲法を持つことができています。
政治の言葉も同じだ、と思いました。
小難しい理屈を重ねてけむに巻く政治。
情報を独り占めして勝手に決めてしまう政治。
これが「文語体の政治」だとすれば、私たち立憲民主党と山岸一生は、みなさんと語り合うなかで答えを探す、「口語体の政治」を目指さなければいけない。
そんなことを考えていた私に、ガイドの女性がぽつり。
「でも、文語には文語の豊かさがありました。なんでも簡単に、平等に、としてしまうと、豊かさが失われることもあるんですよね」。
新仮名遣いや常用漢字の制定を進めた有三に対しては、様々な批判もあったそうです。
言葉の平易さを追い求めれば、豊かなニュアンスが失われてしまう。
これもまた政治と同じで、ワンフレーズ、断言、イエスかノーか。
簡単にすればするほど、一人一人の暮らしのニュアンスを無視し、すべてを白か黒か分ける乱暴な政治にもまた、近づいて行ってしまいます。
文語体から口語体へ。しかし決めつけではなく豊かな会話で。
山本有三の業績と、そこへの歴史的評価は、今の時代に政治を志す私たちにもヒントを与えてくれているようです。
ちなみに有三は1期、参議院議員を務めています。
どんな思いで政治を志したのでしょうか、そして今の政治をどう思っているのでしょうか。
山本有三記念館はジブリ美術館と三鷹駅のちょうど中間。
散歩にもほどよいコースですし、みたかシティバスのバス停も目の前にあります。
三鷹へお越しの際はぜひどうぞ。
三鷹にお住まいの方でも、名前は聞いたことがあっても行ったことはない方も多いと思います。おススメします。
教えてくださった鈴木さん、ガイドの方、ありがとうございました。
立憲民主党から参院選に東京選挙区で挑戦する、山岸一生でした。