年金をもらっている人が65歳の場合

 こんにちは、立憲民主党の、山岸一生です。

山岸一生による、2019年10月11日の衆議院予算委員会の実況解説

 今日のブログでは、私、山岸一生が行った、2019年10月11日の衆議院予算委員会の実況解説を、まとめてお伝えします。

 全文をご紹介するとブログがとんでもなく長くなってしまうので、立憲民主党の所属議員を中心にダイジェストで。

 全文をご覧になりたい方は、山岸一生のTwitterをご参照ください。

辻元清美さんVS安倍首相

 ブログでは順番を変えて、2年ぶりの質問が注目された辻元清美さんVS安倍首相からお届けします。

 辻元さん、安倍改憲論に挑みます。

辻元さん「総理は憲法審査会で議論したことはありますか?」

 憲法審査会は、国会の正式な機関です。

安倍首相「(前身の)憲法調査会時代にある」
辻元さん「何回ですか」
安倍首相「にわかに言えない」
事務方が「1回」と答弁します。
辻元さん「正式な場があるのに、たった1回」「これだけ憲法憲法と言われる人が、率先して出て、議論しているはず。興味なかったんじゃないですか?」
安倍首相「若いころから発言している。発言がたまたま少なかったから興味がないと。それをもって興味がないという決めつけはやめていただきたい」
辻元さん「『国会の場で議論をして、責任を果たそう』と(言ってきたのに)1回ですよ。中川昭一さんは209回発言している。考えは違うが議論を戦わせてきた。ずっとやってきた。総理は(1回の出席)議員の差し替えでやってきて、発言して、ぱっと立ち去った。今までの憲法論議の積み重ね、ご理解なさっていない」

 国会での憲法論議にほとんど参加してこなかった安倍首相。辻元さんが畳みかけます。

辻元さん「最後の花道で総理は何かやりたい、思い出作り改憲なんじゃないですか?」

 辻元さん、最後まで憲法論議で締めます。

辻元さん「支持団体や考えが同じ人だけに引っ張られている」

 「国民的議論」と言いながら、日本会議など極端な団体だけを見ている、との指摘です。

安倍首相「国民が決めるんです。特定のサークルで決められるものではない」

辻元さん「憲法審、(2015年に)自民党が1年5カ月にわたって止めた。胸に手を当てて。都合がいいときは開け開け、都合が悪いときは止めろ。ご都合主義だ」「レガシー改憲、思い出作り改憲を、自分の思いと思いこみで国民を巻き添えにするのはやめていただきたい」 首相に答弁を求めず、注文して終えました。

 辻元さん、質問に立てなかったこの2年間の事件や課題をすべて盛り込んだ、万感の議論でした。

 そのために、やや古いテーマもありました。

 「時事ネタ」と骨太の議論、バランスは難しいです。

川内博史さんVS萩生田文科相

 このブログでは順番を入れ替えましたが、今日の予算委員会のトップバッターは10月10日の夕方に続いて立憲民主党の川内博史さん。大学入試への民間英語試験の導入問題です。

川内さん「高校生、受験生、浪人生、大変に心配している」「(萩生田氏は)来年はお試し期間だとおっしゃっている」「公平、公正なのか。まったく逆ではないか」

 萩生田文部科学大臣は「お試し試験」は否定しつつ、当初の認識が甘かったことは認めました。

萩生田文部科学大臣「最初の認識のままかと言えば(そうではなく、就任後)1カ月話を聞き、不安を取り除く努力してきた。不公平かと言えばそれは解決した。課題は残っているが、いたずらに引き延ばすのは良くない。今年はこの形でやる」

 六つの民間試験をどう並べて評価するのか。川内さんは、それを決める文部科学省の検討会のあり方に疑問を投げかけます。

川内さん「委員8人のうち、5人が実施団体の社員、残り3人が学者。しかも3人の学者も、実施団体の関係者ではないのか?」
萩生田文部科学大臣「3人は日ごろから文科省が相談している先生方」「(そのうち)上智の先生は、元々外部試験を採用していたので、精通しているとの意味では、ご指摘の通り」
川内さん「結局3人も、実施団体の関係者。客観性が担保されていない」

 「日ごろから相談している先生方」…「御用学者」の官庁用語?

 「延期法案を提出します」と川内さん。もう10月半ば。今のままで決して良い制度とは言えませんが、延期に期待を持っていただいた結果、民間試験の受験を控えて機会を逸することもあってはいけない。どちらにしても、受験生のためにも速やかな判断を。18歳の冬は1回だけです。

本多平直さんVS菅原経産相

 本多平直さんです。菅原経済産業大臣が、秘書給与の寄付を求めたとの疑惑について。

菅原経済産業大臣「寄付の勧誘、要求と言ったことはございません」
本多さん「自主的に寄付している人はどれぐらいいるか」
菅原経済産業大臣「1人もいません」
本多さん「過去にどれぐらいの数がいたか」
菅原経済産業大臣「過去にもいないと今認識を持っている」
本多さん「過去に、秘書に寄付を求めたとの疑惑が出たときに『自主的にしたものだ』と答えた例が。本当に良いのか?過去に例はないか」
菅原経済産業大臣「今、ここでいる状況の中で、そういう認識はない。そのへん含めて確認してみたい」
本多さん「自主的にしていた数が多ければ、法律違反かどうか、追及したい」

 続いて、菅原経済産業大臣の選挙区内での贈答疑惑です。政治家が選挙区内で寄付をしたら、違法になります。菅原さんの地元は東京都練馬区です。

本多さん「選挙区外の先輩にお中元、お歳暮を贈る習慣はあるか」
菅原経済産業大臣「『選挙区外の先輩』ということはないと思う。そういう認識は持ち合わせておりません」
本多さん「長い政治生活で、先輩や同僚の政治家にメロンやカニを送ったことはないか」
菅原経済産業大臣「先輩の政治家、選挙区内(ない)。『外(がい)』?あ、ございます、『外(がい)』は」

 続いて本多さん、爆弾リストを読み上げます。

本多さん「大臣に昨日、表を渡しました。表には239名の名前が載っており、安倍総理も菅長官もいる。政治家が50名。大臣の選挙区の方が110名乗っているリストがある」 「メロン24、カニ38、みかん23、すじこ66、メロン79。このリストはお宅の事務所で作ったものではないか」
菅原経済産業大臣「昨日本多議員から見て、確認をするよう事務所に指示したところだ」
本多さん「安倍総理には『ロイヤルゼリー大、塩崎大臣には小』

 議場は爆笑に包まれました。

本多さん「こんな判断秘書ができるのか。あなた見ているのではないか」
菅原経済産業大臣「予算委員会が終わった後に見たので、よく確認したい」
本多さん「(選挙区の)練馬区内に配っていたのでは?」
菅原経済産業大臣「いただいたリストを確認したい」
本多さん「練馬区その他の方が載っている。理事会に報告いただくということでよいか」
菅原経済産業大臣「しっかり調べる」
本多さん「うちわ配って辞めた人もいる。やったなら、政治資金収支報告書に載せなければいけない」
本多さん「平成19年8月に稚内物産展で『お品代』という領収書。(菅原氏が代表の政党支部の収支報告書に)報告されているか」
菅原経済産業大臣「にわかに確認できない。しっかり調べたい。収支報告書には、保存期間が過ぎており、昨日時点で確認できなかった」
本多さん「公選法違反、政治資金規正法違反、ダブルで疑わしい。調べられていない。理事会に報告を。非常に疑わしいことだらけだ」

 菅原経産相に、1.選挙区内での贈答品バラマキ、2.高額の政治資金収支報告書の記載漏れ、二つの疑惑が。

 本多さん、こう指摘しました。

本多さん「関電疑惑、経産相のもとでやれるとは思えない」

岡本充功さんVS萩生田文科相

 立国社の岡本充功さん(国民民主党)。

 表現の不自由展・その後をめぐる補助金不交付問題。 岡本さんが注目するのは、文化庁の文化資源活用推進事業の申請書です。今回、円滑な実施ができなかったことが交付撤回の理由になっています、じゃあ「円滑な実施」は「どこに申請する欄があるのか?」

萩生田文部科学大臣「必要に応じて申告していただくことが相当だ。どこに書けば、ということなら、全体の事業計画にお書きいただければよかった」
岡本さん「書く欄すらない。中身の問題でないというなら、形式が整っているなら、交付決定を覆すことはできない。どこの欄に書くのか」

萩生田文部科学大臣「実施計画の内容の欄に適当するのが適当だ」
岡本さん「何番ですか」
萩生田文部科学大臣「9番の実施計画のカッコ2番にお書きいただければよろしい」
岡本さん「懸念されるところを書く欄はない」

 確かに。

岡本さん「突然の不交付決定。きわめて恣意的だ。総理は承知していたか」
安倍首相「文化庁において判断したと承知している」

 答弁書の読み上げです。

岡本さん「いつ報告を受けたか」
安倍首相「文化庁で判断した後、報告があった」
岡本さん「再考すべきだ」
安倍首相「萩生田が答弁したことが内閣の考えだ」

 岡本さん、こう締めくくります。

 「中身には私も不快感を持つが、中身と手続き論は別だ」

 芸術は、心を波立たせる。不快な場合も居心地が悪いことも。だからこそ行政は形式的な判断が大事。形式が整っていたのに、後出しじゃんけんで拒否。形式主義、文書主義が命の行政にとって、自殺行為です。

小川淳也さんVS日本郵政

 日本郵政のNHK圧力問題へ。

 小川淳也さん、「NHK初回放送のクレームを主導したのは鈴木副社長」と認識をただします。

鈴木副社長「圧力をかけた記憶は毛頭ございませんで、(初回)放送に続いて第2回の取材をするときに、刺激的な言葉を並べたツイッターを出していたので、削除してくださいと要請した」
小川さん「一連の抗議は誤りだと、撤回して謝罪してください」
鈴木副社長「SNSに対して、私どもおかしいと申し上げた。刺激的なことを一方的に言うだけで、何を言っても通じないものだから、7月にNHK会長に(抗議を)堂々と送っている」

 小川さんは元総務官僚、鈴木さんは元総務次官。先輩と後輩の対決です。

小川さん「鈴木副社長が陰で動いて、影響力を行使している」「郵便局の転居届に、NHKの転居届がセットされている。特別な関係なんですよ」

 郵政とNHKは裏でなれあってもみ消しを図ったんだろう、という指摘です。総務省は郵政・放送とも所管。元総務官僚ならではの視点です。

小川さん「表でやってください」

 小川さん、首相の代表質問での答弁を取り上げます。「安倍政権への連日の報道を見れば、委縮している報道機関などない」との発言ですね。

小川さん「権力者への配慮、背景には反映しているんじゃないですか。事実として国際的なジャーナリスト民間団体は、民主党政権は報道の自由は10位前後。今70ぐらい」

 「国境なき記者団」が発表している「報道の自由度ランキング」のことです。日本は2010年に11位でしたが、2019年は67位まで後退しています。

 小川さんは「はなはだ不十分だ」と総理の認識を批判しました。忖度させている側は、無自覚でも免責される。これが恐ろしい。

 小川さん、年金問題へ。

 小川さんは「2044年には、厚生年金と国民年金が現役世代の収入との比較で4割程度に落ち込む」と説明しています。

 加藤厚生労働大臣は、現役との対比ではなくて、「物価で見るべきだ」と答えます。

年金をもらっている人が現在65歳の場合のグラフ
2019年財政検証は大甘か

小川さん「コメ味噌醤油は買える、と言っているだけ」。

 生活水準は変わるので、購買力ではなく、現役との対比が生活保障・生活実感に近い、という主張です。

 加藤厚生労働大臣が「総合物価で見ているので、コメの価格だけではない」と反論し、お互いに「さらに議論しましょう」と次のテーマへ。

 小川さん、最後は在職老齢年金の廃止についてです。

 これは所得の多い高齢者は給付が抑制される制度ですが、これを撤廃してフル支給するというものです。

小川さん「65歳以上の閣僚、7人いる。皆さんに対しても全額払うことになりますよ」

 閣僚は極端な例とはいえ、なんだかおかしな制度に聞こえます。

 対象になる人は「高齢者の1%しかいない」と小川さん。「残り99人から減らすってことなんですよ。高額所得者優遇、こんなことをするのか」

安倍首相「検討を進めていく」
小川さん「年末にやるんじゃないか、突貫工事で。高額所得者をさらに優遇する。やめるべきだ」

後藤祐一さんVS菅原経産相

 後藤さん、消費増税を質問します。ポイント還元やキャッシュレスが始まって消費者の声はどう?と尋ねます。

菅原経済産業大臣「最近レシートを見るのが楽しくなったという声もありまして」

 「ええーっ」議場からも声が上がりましたが、私もずっこけました。

菅原経済産業大臣「女性の方々、主婦の方々は買い物をするのが楽しくなったという声をいただいている」
後藤さん「(困っているのが)少なくともお年寄りに関しては圧倒的だ。一部、便利な方もいるが。人により差があって不公平だ」「不公平だと思いませんか?」
菅原経済産業大臣「還元を使っている方は、非常にお得感が出て、痛税感が和らいでいる。差があるとは、承知している」

  菅原さん、語るに落ちました。「レシートが楽しい」人、確かにいるかも。でも増税直後に「現場の声は?」と聞かれて、大臣が答えるのがそこ?混乱し、苦しむ現場を見ない姿勢が露呈しました。

山岸一生の編集後記

 ダイジェストにしてみましたが、それでもかなり長くなってしまいました。

 ここまでご覧いただいてありがとうございます。

 明日から3連休。季節の良い秋の3連休を楽しみにされていた方も多いと思いますが、大きな台風の上陸が予想されています。

 私、山岸一生がいつも買い物をするコンビニも、今日は非常食を買い求める方が多かったように見えます。

 皆さん、くれぐれも万全の注意をなさってください。

 それでは、立憲民主党の山岸一生でした。