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衆議院予算委員会の実況解説~2019年11月6日

 みなさんこんにちは、立憲民主党・衆議院東京都第9区総支部長の、山岸一生です。

目次

山岸一生による、2019年11月6日の衆議院予算委員会の実況解説

 今日のブログでは、私、山岸一生がTwitterで行った、2019年11月6日の衆議院予算委員会の実況解説を、まとめてお伝えします。

 全文をご紹介するとブログがとんでもなく長くなってしまうので、ダイジェストでまとめました。

 全文をご覧になりたい方は、山岸一生のTwitterをご参照ください。

英語民間試験の延期問題

 まずは、英語民間試験の延期問題です。

 萩生田文部科学大臣が、自民党の坂本哲志さんに経緯を説明します。

萩生田文部科学大臣「就任以来、問題があるけれども、一つ一つ解決して実施にこぎつけたいと頑張った。予算でカバーできることもあるが、今からご了解頂くには年度末までかかる。逡巡してきた」

 以前から、迷っていたと。

萩生田文部科学大臣「決定的に『変えねば』と思ったのは…」

 費用の減額と、会場の増加策がうまくいかなったと続けます。

萩生田文部科学大臣「受験費用6,000円の5%、300円。課税証明書を市役所で200円で取って送らないと受けられない。(郵送費を引けば)実質20円(減額)。なかなか応援にはならない、との判断に至った」

 萩生田文部科学大臣の説明は、このような流れです。

文部科学大臣就任時から、「問題がある」とは思っていた。

民間団体に対応してもらい、改善を目指した。

対応は2本柱
 1.経済的に不利な学生への費用の減額
 2.もっと多くの会場で開催する

だが、どちらも実効性ある対応にならなかったので、延期を決断した。

萩生田文部科学大臣「団体が悪いのではなく、進めるシステムを持たずにここまで来てしまったことに大きな原因がある」

 国のやり方に無理があったのだと言います。

萩生田「1年間でしっかり検証し、民間とも協力しながら、すべての受験生が等しく受験できる環境を作るために、しっかり頑張りたい」

 萩生田さんの説明は分かります。

 ですが、「最初から問題があると分かっていた、民間団体に対応を強制できない」と今語るなら、なぜもっと早くに決断できなかったのでしょうか。

 さらに、「身の丈」発言をされた2週間前の姿からの豹変ぶりにも、正直、驚きます。

2閣僚の辞任について

 続いて、野党共同会派の質問時間です。

渡辺周さんの質問

 トップバッターは国民民主党の渡辺周さんです。

 2大臣が辞任し「ツーアウト」と言われています。

 国民民主党の渡辺周さん、3人目の辞任は「断じてないとお約束いただきたい」と首相に求めます。

安倍首相「1人であればいい、2人ならいい、3人ならダメということでなく、もとより1人の辞任もあってはならない思いで臨みたい」

 はっきりと答えません。

安倍首相「1人、2人ならいいとの思いで組閣をしているわけではない。これ以上の失態がないよう全力を尽くすのは当然だ」
渡辺周さん「これ以上の辞任はないと言い切れないのか。不安なのか」

 「ない」と言い切って、また出たら、ガバナンス崩壊を認めることになる。
 首相は、言い切ることができないようです。

大串博志さんの質問

 続いては、立憲民主党の大串博志さん。

 まずは、引き続き2閣僚の辞任について。

 辞任した菅原一秀前経済産業大臣、河井克行前法務大臣の両氏は、菅官房長官に近い。

 入閣は「菅人事」と言われました。

大串博志さん「菅長官は推挙した?」
菅官房長官「総理の専権事項だ。私からそのような発言はしたことはない」

 しかし菅長官は、菅原一秀氏が経済産業大臣を辞めるとき、わざわざ首相の部屋に付き添った。

 明らかな「親分」です。なぜ否定するのでしょう。

再び、英語民間試験の問題に

大串博志さんの質問

 大串さん、英語民間試験の問題に。

 決定過程が「ブラックボックス」だと指摘しています。

大串博志さん「昨年(2018年)12月から有識者が集まって、英語試験の議論をしてもらった。異論が続出した。非公開になっている」

 萩生田文部科学大臣、この会議は「4技能評価ワーキンググループ」だと説明します。

 なぜ非公開なのでしょう。

萩生田文部科学大臣「議事を公開した場合、支障が生じる。原則非公開で行った。議事録は作成していないが、速記録がある。了解を得ておらず公開できないが、今後1年間の検証の必要性があるので、公開について検討したい」

 どのような懸念があったのか、声がどう生かされたのか。
 検証のために、速やかな公表を。

 大串さんの議論は、英語民間試験の問題から、安倍政権が進めてきた教育への「民間」活用の方向性そのものへと進んでいきます。

大串博志さん「安倍内閣で起こってきた教育の改悪で、民間事業者が利便を得る。学校に市場原理や民営化を過度に入れることは問題だ」

 この質問に、安倍首相はどう答えるでしょうか。

安倍首相「民間はよこしまな考えを持っているという考えは取らない。民間活力の導入はあってしかるべきだ(略)民間事業者が手を上げること、最初から排除する考え方は間違っていると思う。政府として教育に公的責任を持っている。いかに民間の知恵を生かすか。こういうことではないか」

 「民間はよこしま」などと大串さんは言っていないのですが、曲解して論点をそらすのは、苦しいときの安倍首相の癖です。

大串博志さん「民間の活力活用は大事だ。過度に進めてはいけないエリアがある。政権の利益誘導のような形で国民に疑念を持たれてはならない。

 大串さんは、こう結びました。

「高校生には一生に一回だ」

 安倍首相、ここはムキにならず議論してほしかった。

 加計学園のことを言われたのでカチンときたのでしょうけど。

 大串さんは、「民間活力を生かすべき分野と、慎重にすべき分野がある。教育は、後者ではないか?」と問うているのです。

 この問いは、安倍政権が進めてきた教育改革の本質にかかわります。

 安倍政権の教育改革は、イデオロギー的な執念と、経済産業省的な民間活用策のミックスです。

 なので、現場の先生方や教育専門家を軽視する傾向があります。

 今問われているのは「官か民か」ではない。

 「政治主導」という名の上からの押しつけをやめ、現場の声で教育を立て直すことではないでしょうか。

川内博史さんの質問

 続いては、立憲民主党の川内博史さんです。

 大学入試改革を、さらに掘り下げていきます。

 まず英語入試問題。

川内博史さん「どこに問題があったのか?」

 萩生田文部科学大臣の結論は、「何が、と言うと一つの問題ではない」ということなのですが、そこに至る説明がとても良いので、詳述します。

萩生田文部科学大臣「本当は、(大学入試)センターが統一の試験を同じものを1日で行うのが一番公平だと私も思う。しかも、できるだけ身近な会場で受けられるのが、一番学生にとっては望ましい。結果として民間を活用する中で、7団体が手を上げて(略)このような事態になった」

 萩生田文部科学大臣、何が「一番公平」で「一番望ましい」か、よくご存じです。

 それなら、おっしゃる通り「公平で望ましい」試験をやってください。

 もし「公平じゃなくて望ましくない」と思って導入を進めるつもりだったなら、そんな試験で人生を決められる受験生の立場にもなって。

 白紙で考えてください。

 川内さん、署名活動している高校生との面会を促します。

川内博史さん「会って受け取ったらいいじゃないですか。冷たいじゃないですか」
萩生田文部科学大臣「特別、会わないと言っているわけでない。1団体と会えば他団体を断れない」

 大丈夫、加計学園だけ官邸で面会して、京都産業大学は呼ばなかった政権です。断れますよ。

今井雅人さんの質問

 続いては、野党会派・立国社の今井雅人さんです。

 加計学園問題の「萩生田メモ」を質問しようとしたのですが、安倍首相の不規則発言で紛糾しています。

 今井さんによると、安倍首相は自席から「あなた(今井氏)がつくったんじゃないの」と言ったということです。

今井雅人さん「私は今、『この文書は文部科学省の方が作ったのではないか』と言ったところ、総理が指さして『あなたがつくったんじゃないの』とおっしゃいました。大変、侮辱です。謝罪してください」
棚橋委員長「私の耳で聞こえなかったので」

 自民党の棚橋委員長、明確な差配をせず、時間が経っていきます。

 与野党の理事が委員長と協議し、やっと安倍首相が答弁します。

安倍首相「今井委員のほうを指さして、それは(萩生田メモを作ったのは)誰だって可能性があるし、今井委員だって私だって、そういうことになってしまうと申し上げた」

 作ったのは誰だか分からないから、「あなたじゃないの」と言ったのだそうです。

安倍首相「今井委員が文科省で作られたと示さないと、議論にならない。まさに水掛け論。ただ、座席から私が言葉を発したことは申し訳ないと思う」

 「萩生田メモ」は水掛け論ではありません。

 内部告発による証拠です。

 「首相か議員が作った」などと荒唐無稽な話にして逃げるのは、フェアではありません。

山岸一生の活動報告

 昨日、2019年11月5日に立憲民主党衆議院東京都第9区総支部長に就任し、今日から早速、石神井公園駅(東京都練馬区)で朝のご挨拶と、夕方のご挨拶を行いました。

 朝の石神井公園駅(東京都練馬区)でのご挨拶では、私たちの不安に応える新しい政治を作っていく、これからの練馬区での活動に向けた決意をお話ししました。

 朝の忙しい時間、たくさんの仲間が駆けつけてくれました。

 「昨日の今日」でTwitterでチラシの配布をお手伝いしてくださる方がいらっしゃったら、と無理なお願いをしたのですが、急遽お手伝いしてくださった方にお礼申し上げます。

 夕方の石神井公園駅(東京都練馬区)でのご挨拶では、朝のあわただしさとは練馬の街の雰囲気も変わり、「頑張って」と声をかけてくださる年配の女性や、「一生新聞」を取りに足を止めてくださる若い男性もいました。

 寒い中を1時間近く、立ったまま話を聞いてくださった方もいました。

 ありがとうございます。

 また、Twitterで、石神井公園駅(東京都練馬区)で山岸一生が駅頭スピーチをしているのを見た、とツイートしてくださった方もありがとうございます。

 一人一人の熱を、力に変えていきます。

 明日は、大泉学園駅(東京都練馬区)で朝のご挨拶をする予定です。

 昨日の、東京9区での挑戦を表明して以降、Twitterでも本当に多くの激励の声をいただいているのですが、まだ、「いいね」のお答えもできていませんし、リツイートしたいもの、お礼をリプライしたいものにも応えられていません。

 遅くなって申し訳ございません。

山岸一生の編集後記

 ダイジェストにしてみましたが、それでも今日の実況解説ブログもかなり長くなってしまいました。

 これでも、結構短くしたのですが…。

 ここまでご覧いただいてありがとうございます。

 ダイジェストではなく時系列で全文を読んでみたいという方は、山岸一生のTwitterをフォローしてご覧いただければ幸いです。

 Twitterで国会審議を実況解説をした日は、本当に多くの皆さんに、いいね、や、リツイートをしていただくことが多いです。

 皆さんに少しでも政治をわかりやすくする、政治に興味をもっていただく、国会の質疑のポイントをご紹介する、そんな一助になれば幸いです。

 札幌医科大学・札医の方の話しをうかがうと、札幌もかなり寒いそうですし、今日は旭川で初雪を観測したそうです。

 東京も、今朝は今シーズン一番の冷え込みだったそうです。

 参議院議員選挙に立候補し、選挙の候補者となってスピーチをしていたときはもちろん暑かったので、当たり前ながら季節の移り変わりを感じます。

 皆さんも、体調を崩されませんように。

 それでは、立憲民主党の衆議院、東京9区の総支部長の、山岸一生でした。

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